算数の授業プランを支援するAIシステム
中部大学現代教育学部 准教授 樋口万太郎先生
モード名:算数の授業プランを支援するAIシステム
対象:小学生
教科:算数
▼ポイント
教師のこだわりやキーワードを反映した授業プランを生成可能。
Q:まずは自己紹介をお願いします。
A:中部大学現代教育学部の樋口万太郎です。将来、先生になる学生を育成し、算数・数学教育を担当しています。小学校の先生向けオンラインサロン「先生ハウス」の経営など、さまざまな教育活動に取り組んでいます。
Q:作られているモードの名前と概要、その背景と目的を教えていただけますか?
A:小学校の先生向けに、算数の授業プランを支援するAIシステムを開発しています。主体的・対話的で深い学びの実現、ICT活用、個別最適な学び、協働的な学びなど、先生方が思うキーワードをもとに授業プランを作ることができるツールを目指しています。
Q:具体的な活用方法を教えていただけますか?
A:授業プランを作成します。例えば2年生ですと、単元に「かけ算」、そして先生の授業の色を出してほしいのでこだわりポイントも入力します。するとスクールAIが、授業プランを自動生成してくれます。ただ、AIが作成したものをそのまま使うのではなく、吟味していくことが大切です。「発問」や「深い学び」などを提案してくれるボタンも作成し、授業づくりをサポートします。まだ開発途中ですが、より洗練されたツールを目指しています。
Q:実際の導入効果や教員・生徒の反応はいかがでしょうか?
A:現場の先生方はさまざまな教科を担当しており、授業準備に多くの時間を費やすことができないのが現状かと思います。スクールAIなら、隙間時間に効率よく授業プランを作成できます。スマートフォンでも利用可能で、5〜10分程度で自分のこだわりを反映した授業プランを作成できます。先生のプラスになり、授業づくりがより楽しくなるツールとして期待しています。
Q:導入に際する注意点や浸透するための工夫について教えてください。
A:注意点は、AIの作成したプランをそのまま鵜呑みにしないことです。先生自身がプロンプトを工夫し、カスタマイズすることが授業力向上にもつながります。研修会やワークショップを通じて、よりよい授業プラン作成のノウハウを共有していきたいと考えています。
Q:今後の展望についてお聞かせください。
A:研修を通じて「スクールAI」を活用した算数授業プランの作成が便利だと感じてもらえるようにしていきます。先生方が隙間時間に気軽に利用できる環境を整え、最終的には、小学校の先生全員が算数の授業作りに「スクールAI」を活用できるように広めていきたいと思っています。
Q:スクールAIに興味を持っている先生方へメッセージをお願いします。
A:とにかく、まず触ってみてください。使ってみることで、難しさや面白さを実感できるはずです!