水戸市立下大野小学校

基本情報:水戸市立下大野小学校

白𡈽 瑞樹 先生

アプリ名:推敲相談用AI
対象:小学6年生児童
教科:国語
▼ポイント:

・児童一人ひとりの作文に対して、小学生にも分かる言葉で改善点を提示し、個別最適な推敲支援を実現。

・一度にすべて指摘するのではなく、「1つ改善→次へ」と段階的に進むことで、無理なく推敲を継続できる。

・担任一人では難しい個別対応をAIが補完し、児童が自分のペースで繰り返しフィードバックを受けられる。

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▷アプリお試し:推敲相談用AI(大切にしたい言葉)

A:水戸市立下大野小学校で、情報主任および6年生担任を務めています。教員16年目で、ミライシードDXエデュケーター、ロイロ認定ティーチャーとして校内のICT活用を推進しています。現在は、国語科を中心に生成AIを活用した授業実践にも取り組んでいます。

A:スクールAIではさまざまなアプリを活用していますが、今回は「推敲相談用AI」を紹介します。
国語の単元「学校生活をより良くするための提案文」の学習で活用したもので、AIが編集者の役割を担い、児童の作文に対して小学生にも分かる言葉で改善点をステップバイステップに伝える仕組みです。

背景には、作文指導における担任一人での指導の限界があります。本学級は13名と小規模ですが、複数の児童に同時に個別対応することは難しく、一人ひとりの文章に丁寧に寄り添うには限界があります。
そこでAIを活用し、「いつでも・何度でも・個別にフィードバックを受けられる環境」をつくることを目的として作成しました。

A:児童は、自分が書いた提案文の下書きをAIに入力し、論理構成・主張の一貫性・誤字脱字などの観点で添削を受けます。
このアプリでは、一度にすべてを指摘するのではなく、一つ改善したら次の課題へ進むステップ型のフィードバックを行う設計にしています。

その結果、児童は
「直した → 認めてもらえた → 次へ」
というサイクルを繰り返しながら、自発的に推敲を進める姿が見られるようになりました。

児童からは

  • 「具体的にどこを直せばよいか分かった」
  • 「安心して何度も聞けた」

といった声が多く聞かれ、これまで以上に主体的に文章を改善しようとする姿勢が見られました。
また、「良い点と改善点を分けて教えてくれるので推敲しやすい」という声もあり、自分の文章を客観的に見直す力(批判的思考)を育てる効果も感じています。教師の立場からも、一人では対応しきれなかった個別フィードバックをAIが補うことで、すべての児童が何度でも推敲できる環境をつくることができました。
その結果、教師は添削作業に追われるのではなく、児童の思考や表現の意図を深く見る指導に時間を使えるようになったと感じています。

A:メディアリテラシー教育を行わずに使用すると、AIの文章をそのままコピーしてしまう可能性があります。そのため、「AIの提案を参考にしながら、最終的には自分の言葉で書く」という姿勢を事前にしっかり指導することが重要です。

AIはあくまで推敲のための道具であり、文章を書く主体は自分自身であるという意識を育てることが、この実践の大切なポイントだと考えています。

A:今後もさまざまな場面で生成AIの実践を行っていきたいと考えています。今回のように、ステップバイステップで改善点を示す設計は児童に合っていると感じています。

国語科では、提案文だけでなく読書感想文などの作文にも活用を広げ、作文に苦手意識を持つ児童が自信を持って書けるようなAI活用を探っていきたいと思っています。

A:現在は主に先生方の授業改善に活用していますが、今後は生徒自身がスクールAIを活用できる機会を増やしていきたいと考えています。

例えば、生徒会活動の中で「こういう取り組みをしたいけど、どういう方法があるかAIに聞いてみよう」といった形でAIを活用する場面を作ることができれば、より自主的な学びが促進されるのではないかと思います。

また、授業研究においても、より詳細な分析ができるようなAIの活用方法を模索していきたいと考えています。

  • AIが編集者として機能し、児童一人ひとりに対して「いつでも・何度でも」個別フィードバックを提供
  • ステップ型の推敲支援により、「直す→認められる→次へ」のサイクルが生まれ、主体的な学びを促進
  • 批判的思考を育てながら作文力を向上させるとともに、教師は思考プロセスに向き合う指導へシフト
  • AIはあくまで補助ツールと位置づけ、「自分の言葉で書く力」を育てることが活用の鍵