AIについて知るだけではなく、自分たちで問いを立て、考える。
安田学園中学校・高等学校では、中高一貫部に通う高校1年生が、探究学習の授業でそれぞれの関心に応じたテーマのゼミに所属します。その中の一つに「AI」をテーマにしたゼミがあります。
AIについての学びを深める中、「AIを自分で開発してみたい」という思いを持つ生徒も出てきました。
今回は、そんな生徒の皆さんが、AI開発の現場に触れるため、みんがくを訪問してくれました。
AI開発の現場に触れながら、開発者との対話を通して、AIの可能性や限界、そしてAIと人間のこれからについて考えました。
当日は、生徒たちからさまざまな問いが投げかけられました。単に「AIってすごい」という話ではなく、「AIに何ができるのか」「人間には何ができるのか」「自分ならAIをどう使うのか」――。
一つの問いから、また次の問いへ。
生徒たちが熱心に耳を傾け、考えを深めていく姿が印象的な時間となりました。
まずは、みんがくがどんな会社なのかを知るところから
訪問では、まずみんがくがどのような会社なのか、そしてスクールAIがどのような考え方でつくられているのかをご紹介しました。
スクールAIは、単に生成AIをそのまま生徒に渡すのではなく、学校や先生方が「どんな学びを届けたいか」という思いをAIに反映し、生徒一人ひとりの学びを支える「学びのパートナー」として活用できるプラットフォームです。
また、みんがくではスクールAIの開発だけでなく、自治体向けの教職員研修や、教育に関するサービス・システムの開発など、教育分野に関わるさまざまな取り組みを行っています。
こうした会社やサービスの紹介を聞いた後は、いよいよ生徒の皆さんから寄せられた質問をもとにした対話の時間へ。
「スクールAIを作ろうと思ったきっかけは?」
「AIはゲームづくりのどこが得意で、どこが苦手?」
「将来的にAIが社長の役割を担うことはできる?」
「生成AIで先生の業務を改善するには?」
「AIが誤った情報を出さないためには?」
「AIを使いこなすために、人間にはどんなスキルが必要?」
など、AIの仕組みから教育、仕事、社会、そしてこれからの未来まで、幅広いテーマについて質問が飛び交いました。
中には、SNSのおすすめから人の人柄を推測できるのか、お小遣いを使いすぎないようにAIを活用できないか、といった、生徒さん自身の興味や生活から生まれたユニークな問いも。
一つひとつの質問に対して、みんがくのメンバーも実際の開発や業務での経験を交えながら回答しました。

生徒の皆さんから寄せられた、AIをめぐる問い
ここからは、当日実際に交わされた質問と回答の中から、いくつかをご紹介します。
- スクールAIを作ろうと思ったきっかけは?
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「一人ひとりの学びを支えるAIをつくりたい」という思いから。
生成AI(ChatGPT)が登場したとき、「これは教育を大きく変えていく」と感じたことが、スクールAIをつくるきっかけの一つでした。
先生が一人で何十人もの生徒を教える中で、生徒一人ひとりに合わせてヒントを出したり、学びを個別最適化したりすることには限界があります。
そこで、先生がAIを設計し、先生自身の教育への思いを乗せたAIを生徒に届けることで、AIを「学びのパートナー」として活用できるのではないかと考えました。
- Q. AIはゲームづくりのどこが得意で、どこが苦手?
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「実装」は得意。でも、「どんなものをつくるか」を考えることは人間の重要な役割。
AIは、すでに世の中にあるゲームや前例をもとに、指示されたものを形にすることが得意です。
一方で、「まだ世の中にないものをつくりたい」となったときに、「人は何を求めているのか」を考え、それを具体的な仕様に落とし込むことは、AIにとって難しい部分です。
だからこそ、ゲームづくりの中でも、
「ストーリーを考えるのが好き」
「ビジュアルをつくるのが楽しい」
など、自分が楽しめる部分は自分で担当し、それ以外をAIに任せるという使い方もできます。
AIに全部を任せるのではなく、自分がどこに関わりたいのかを考えることも、AIとの付き合い方の一つです。
- 将来的に、AIが「社長」になることはできる?
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多くの仕事はできるようになっても、「最終的な責任を取る」ことは人間に残るのではないか。
AIが経営方針を考えたり、新しいサービスを提案したりすることは、これからますますできるようになるかもしれません。
実際、みんがく社内では、社長や開発メンバーの考え方を反映したAIが、AI同士で議論しながらプロダクトをつくるテストも行っています。
一方で、「その成果を本当に世の中に出してよいのか」「何か問題が起きたときに誰が責任を取るのか」という最終的な判断は、人間が担います。
AIがどれだけ賢くなっても、「AIのせいです」では責任を果たすことはできません。
AIができることが増えるほど、「人間は何を担うのか」という問いが、ますます大切になっていくのかもしれません。
- AIをより便利に使いこなすためには、何が必要?
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AIの能力だけではなく、「使う側の知識や経験」が大きく関係します。
例えば、自分がよく知っている場所についてAIに質問した場合、AIの回答が間違っていても「ここは違う」と気づくことができます。
一方で、自分が全く知らない分野について質問した場合、AIの回答が正しいのか判断することが難しくなります。
つまり、AIが賢くなるだけではなく、AIの出した答えを理解し、判断し、必要に応じて修正できる人間側の力も重要です。
AIの能力を「人間の知識や経験が何倍にも引き出す」という考え方も、今回の対話の中で紹介されました。
- 「AI同士の対話」って、実際にはどんなことをしているの?
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AI同士が議論しながら、実際に開発まで進めています。
みんがく社内では、人間が「プロダクトをこう変えてほしい」と指示すると、それを受けて複数のAIが会話を始めます。
例えば、開発メンバーの思考を模したAIが返信し、それに社長の思考を模したAIが応答する、といった形でAI同士がコミュニケーションを行います。
さらに、AI同士でコードを書き換えたり、テスト環境にリリースしたりするところまで自動で進める仕組みも試しています。
ただし、「この成果物を本当に世の中に出してよいか」という最終的な判断は人間が行います。
AIが自律的に動く時代だからこそ、人間が担う「判断」や「責任」の重要性も見えてきます。
「AIを使う」から、「AIで何ができる?」へ
今回の訪問で印象的だったのは、生徒の皆さんが「AIについて教えてもらう」だけではなく、自分自身の興味や疑問を起点に、AIについて考えていたことです。
ゲームづくり、会社経営、先生の仕事、SNS、資産運用、AIの仕組み――。
一見するとバラバラに見えるテーマも、その根底には、
「AIができることは何なのか?」
「人間にしかできないことは何なのか?」
「AIを使うことで、自分たちは何ができるようになるのか?」
という問いがあります。
そして、こうした問いに一つの正解があるわけではありません。
実際にAIを開発している人の話を聞き、開発の現場を見て、疑問をぶつけてみる。
そこから「じゃあ、自分ならどうする?」「自分でもつくってみたい」と、さらに次の問いが生まれていく。
それこそが、探究の面白さなのかもしれません。
今回の訪問が、生徒の皆さんにとってAIについての理解を深めるだけでなく、これからの探究をさらに広げるきっかけになれば嬉しく思います。
安田学園の皆さん、今回はみんがくへお越しいただき、ありがとうございました!
皆さんがこれからどんな問いを立て、どんなアイデアを形にしていくのか、みんがく一同、楽しみにしています。

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株式会社みんがく
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